本日テレビを見ていたところ、小さな桜を育てるキット=マジック桜が紹介されていたので化学系的な視点でその仕組みを紹介していきたいと思います。
せっかくのお花見シーズンというのにコロナの影響で無用な外出を控えろとの事で、そういったイベントを自粛する方も多いかと思います。
是非この記事を読んでくれたあなたが少しでもお花見気分を味わう事が出来ればと思います。
マジック桜とは
唐突ですがマジック桜って聞いたことありますか?
そして、どんな仕組みで桜のようになっているのか気になって、原料を調べ、その仕組みを考えてみたので紹介します。
その前にマジック桜は簡単に言うと
だそうです。
実際に満開になった後は徐々に散っていく様子も見れるため非常に細部までこだわられて作られていると感じます。
このマジック桜に関しての動画がyoutubeに挙がっていたのでご覧ください。
このような感じでおうちでも楽しくお花見のような体験ができるというものです。
しかも咲くまでに少し時間を要し、少しずつ散っていくというのもいいですよね。
価格自体も880円+税と非常に安くなっておりますので、是非気になる方は購入してみてください。
マジック桜の仕組み・原理
さてそれでは早速マジック桜の仕組みを紹介していきたいと思います。
実際マジック桜のキットに含まれているものは
・魔法の水
となっています。
え!?それだけ???
と僕も調べて思ったのですが、この魔法の水というのがキモとなっています。
魔法の水には酢酸ナトリウムという物質が含まれています。
酢酸ナトリウムは漬物などの保存料として用いられることもある塩で、非常に安価です。
水に非常に溶けやすく、溶けると弱いアルカリ性を示すことが知られています。
何が違うのかっていうと酢酸ナトリウムは結晶性の高いもので基本的に固体状態では結晶といった形で存在しています。
まぁ小難しい話はここまでにして
昔理科の授業で食塩の再結晶で、結晶作ったことある人は覚えていると思いますが、あれに近い技術を使います。
マジック桜が咲いてから散るまでの流れ(原理)としては以下のような感じ
⇓
②放置すると酢酸ナトリウムを含んだ水が蒸発
⇓
③酢酸ナトリウムが飽和状態となり徐々に結晶化
⇓
④結晶化した酢酸ナトリウムが桜のように!
⇓
⑤木と酢酸ナトリウムの仲立ちをしていた水が完全に蒸発し、徐々に結晶が下に落ちる
といった感じで桜の開花⇒散っていく様子を再現しているのだと考えられます。
もともと水も酢酸ナトリウムも無色透明なので、水をピンクで着色しておくことで、そのまま蒸発した際に酢酸ナトリウムに着色が施されるような仕組みになっているものだと考えられます。
考えた人すごい、、、、
こんな外出もおちおちしてられない時期にちょっと嬉しくなる商品ですね。
マジック桜の体への有毒性は?
さて原理についてはそんなところにして、実際子どもが食べてしまったら危ないんじゃないの?など安全性に関して疑問が持たれると思うのでお答えしたいと思います。
先ほども書きましたが
酢酸ナトリウムは保存料にも使われている
ということを考えてみるとこのマジック桜は着色された水と紙でできた木と、酢酸ナトリウムしか使っていないので
かなり毒性がある!というわけではありません。
ただもちろん食塩ですら食べ過ぎが良くないといわれているようにこういった酢酸ナトリウムのような塩も当然口にするにはリスクがあるので全部食べてしまった、、、なんてことはないように!
結論だけ書くとほとんど危険性はないと考えてよいと思います!
家で疑似花見体験をしてみては?
マジック桜いかがでしたでしょうか。テレビで取り上げられていただけのことはあって、クオリティ、価格ともに非常に優良な商品となっています。
徐々に開花していき、満開となって、その後散っていくという桜のサイクルそのものを再現しているというところが個人的にとてもいいなと思いました!!
僕みたいに
「あ、魔法の水(酢酸ナトリウム水溶液)の水が徐々に蒸発してきて酢酸ナトリウムが飽和して結晶化し始めて桜のようになってきて小さな桜の木ができた!!」
みたいなことを考えてしまうとさすがに風情もなにもなくなってしまうのでもし購入する際は純粋に小さな桜を楽しんでみてください!
では本日はこれで!